子育て

コロナ休校で浮き彫りなる?!「自律的学習者」かそうでないか

今回は、家で子供がちっとも勉強しない様子に不安と焦りを募らせている保護者の皆さんにぜひ読んでもらいたい話です〜

昨日、教育新聞社の取材の仕事で、(たぶん)今、日本一有名な校長先生、前・麹町中学校校長の工藤勇一さんと、東京大学先端科学技術研究センター教授で異才発掘プロジェクトRocketディレクターの中邑賢龍(なかむら・けんりゅう)さんのオンライン対談イベントに参加しました。※自宅からzoomで。

コロナによって今までの「当たり前」が崩され、「新しい当たり前」が再構築されつつある現在、社会や学びはどのようになっていくべきかを話し合うものだったのですが、その中で重要テーマとなっていた自律的学習者(=つまり、自分で目標を設定してそこに向かって主体的に行動して学んでいくことができる人)について、考えてみました。

「自律的学習者」って具体的にはどういう人

工藤校長
工藤校長
休校になって、家でダラダラ過ごしている子供は、自律的学習者になれていない子供です。
どきっ!!うちの子はまさにそうだわ

自律的学習者(=つまり、自分で目標を設定してそこに向かって主体的に行動して学んでいくことができる人)って、小学生くらいの年齢で具体的に人物像をイメージしようとするとなかなか難しい。

身近に「自律的学習者だなぁ〜」と思う子供のロールモデルがいないからでしょうか。

日本の教育で自律的学習者は育たない?

工藤校長
工藤校長
本来、学校や教員は「学びを支える役割」であるべきなので、もしそうなっていれば、学校が休校になっても、子供達は自律的に勝手に学んでいけるはずなんですよ。

確かに理想はそうですね〜。

日本の教育は寺子屋の成功体験を引きずっていて(?)、1人の先生(=知識を持っている人)が大勢の生徒(=知識を持っていない人)に、一方的に知識をインプットする、というTHE先生スタイルで授業を行ってきました。今現在も多くの学校がそうだと思います。

ティーチャー(先生)ではなくラーニング・ファシリテーター(学びのサポート役)というような考え方は、最近、やっと日本でも始まってきています。※北欧では何十年も前から取り組んでいるそうですが

日本では、それが本当に実現されている学校は、まだまだめっちゃ少ないです。

例えば、長野県に2019年に新設されたしなのイエナプランスクールは、「実現できている学校」の数少ない例の1つ。オランダのイエナプランを本格的に取り入れた初めての学校で、この学校には「先生」はいない。校長ですら「スクールリーダー」と名乗っているそうです。この学校に子供を通わせるために、教育移住しちゃうご家庭も多いというのは、そういう先進性があるからなんだと感じています。

23区内の公立小学校には、「ラーニング・ファシリテーター」の先生はなかなかいないんじゃないかな?!

工藤校長
工藤校長
現代の先生は、子供たちが学びやすいようにと、様々な工夫をして手取り足取り面倒を見すぎちゃってきた結果子供達の自律性や主体性が失われているんです。

なるほど。

先生の努力は教室では報われる一方で、学校外ではやっていけない子になってしまうという構造なのですね。(涙)

ちなみに、日本の教育は国内ではダメだと叩かれることも多いのですが、実は世界各国からの評価はそんなに悪くない。

なぜなら、「基礎知識をすっごい人数の国民に一斉に教えるコスパの良さ」では圧倒的に世界No.1だからです。

GDPや国民の人数に対する公費支出は先進国で最低額なのにも関わらず、ひらがなが読めなかったり足し算のできない大人はいないし、PISAという全世界の子供達が受ける一斉テストでは、これまでずーっと上位にランクインしています。

諸外国の先生
諸外国の先生
日本の先生って、1人で40人もみてて、しかも全員が読み書き計算ができるようになってるなんてすごすぎる!!神?

と言われてたりするんですよ。実は。

しかし、コスパの良さを追求した(のか分かりませんが)結果、子供達は「やりたいことを自分で見つけて主体的に学んでいくこと」ができなくなってしまったんですね。(涙)

不登校児童はコロナ休校の余波を受けていない

中邑教授
中邑教授
Rocketプロジェクトの子供たちは、コロナ休校が始まっても何も変わっていないです。不登校児で、もともと学校に行ってませんでしたから。笑

確かにっ!!当たり前ですが、もともと不登校だった子は、学校が休校になっても関係ないですよね。コロナ以前から、学校という枠にとらわれずに、自分で何かを見つけて過ごしていたのでしょうから。

中邑教授
中邑教授
不登校児には膨大な自由時間があり、その時間を自分で工夫しながら過ごすことで、主体性・自律性・想像力などが養われているから、すでに自律的学習者なんです

なるほど。。

コロナ禍で、世の中的にも不登校児童向けのホームスクーリングが注目を集めているのは、そういう意味もあるんですね。

楽しく不登校ライフを送っていた子供達こそ、自律的学習者のロールモデルの1つだと分かりました。

_φ(・_・ アフターコロナでも、選択的不登校(=つまり、たまに学校を休んで好きなことをさせる時間を確保する)は、子供の自律性を鍛えるためには有効かもしれませんね。

子供は本来みんな「自律的学習者」

工藤校長
工藤校長
子供はもともとは全員が「自律的学習者」なんです。本当は、その自律性や主体性を守り育てることがとても重要なんですが、、それができていないから、こんなことになっている・・(以下の表をご覧ください)

日本人はみんな「社会的当事者意識」が無い?!

こちらをご覧いただくと分かる通り、日本の若者は、各国の若者に比べて、社会に対する当事者意識がすっごく希薄であるということが一目瞭然です。

工藤校長
工藤校長
これって子供だけの問題じゃないんです。実は大人も同じなんですよ。
またしても、どきっ!!この調査の質問を自分自身に問いかけてみると・・・あわわ、あわわ

皆さんもどうですか?

「自分で国や社会を変えられると思いますか?」という質問に、Yes or Noで答えるとしたら?

工藤校長
工藤校長
人は与えられすぎると、自律性や主体性が弱り、次第に文句が出てくる。
確かにっ。。文句ばかり言って解決策を示さない大人が、国会やTVニュースのコメンテーターにも溢れていますよね

そんな大人を見て育っていたら、、、うーむ。。

子供だけの問題ではなく、社会全体の「当事者意識」を高めていかないとあかんのですな!!

子供の自律性を取り戻すにはどうしたいいの?

コロナ休校中、家で朝から晩までダラダラとゲームをしたりyoutubeを見続けている子供達に、自律的学習者(=つまり、自分で目標を設定してそこに向かって主体的に行動して学んでいくことができる人)になってもらいたい・・・。

というのは、無理な話でしょうか?なんとか手立てはあるのでしょうか?

そもそも親子関係が破綻してるケースは難しい

中邑教授
中邑教授
まー、、そもそもの親子関係が破綻しているケースは、難しいでしょうね。(苦笑) 何を言っても聞かないでしょうから

「何を言っても聞かない」→この言葉は、小学生以上のお子様をお持ちの保護者から、本当によく聞きますし、その様子は容易にイメージできます。

うちはまだ4歳+6歳なので、「破綻」までいっていないと思いますが、、、でも、明日は我が身です。(><)

中邑教授
中邑教授
一日中ゲームをやり続ける子は、それをやり続ける理由があるんです。学校や家庭でうまくいっていないような場合、ゲームの中だけは自分の思い通りになるから、そこへ逃避せざるを得ない

ほぅ!!_φ(・_・

「それをする理由」という視点は持っていなかったので、中邑教授のその言葉は目からウロコでした。

中邑教授
中邑教授
子供の方も、このままじゃいけないと思いつつも、親からのダメ出しに反発することでバランスを保ってたりするから、そこから抜け出していくためには外部の信頼できる大人との関わりが必要になります

なるほど〜。

言っても聞く耳持たなくなった場合は、親は自力で頑張ろうとするのではなく、子供が信頼できると思える大人を外部に求めていくことが有効なんですね。

いや・・でも今は家族以外の人間と接触できないしっ!!!どーすれば?

子供の自律性を取り戻す3つの言葉のリハビリ

工藤校長
工藤校長
子供達の自律性・主体性を取り戻すために、僕が実際に麹町中でやっていたのは、3つの言葉によるリハビリです。

工藤先生いわく、子供の自律性を取り戻していくためには、子供自身が自分で考えて自分で決定していく経験を積ませること。

具体的には、以下のような声がけフローを徹底して繰り返していくことが有効だそうです。

  1. 「今、どんな状況?」「何か困っていることはない?」(=自分をメタ認知)
  2. 「あなたはどうしたいと思う?」(=自己決定)
  3. 「私(=大人)に何か手伝ってもらいたいことはある?」(=他者支援を仰ぐ)

 

_φ(・_・ なるほど、なるほど。

いきなり大人から「こうしたらいいんじゃない?」と解決策を与えないことが大切なんですね。

自分で考えさせて、自分で行動させる。大人はそれをサポートしてあげるっていうサイクルですね。

工藤校長
工藤校長
これを根気強く繰り返していくことで、自分の選択の結果を受け入れられるようになり、その結果を受けて次の行動の工夫が生まれてくる。そして次第に周囲に対する文句が減っていきます。
すごい!!!私も、ぜひ試してみたいです!!

自律性の奪還は「牛歩」の構えで

3つの言葉のリハビリは、どのくらいで効果が現れるでしょうか?

工藤校長
工藤校長
感覚的には、1年はかかりますね〜
っ!!結構かかりますね。。

一朝一夕に効果が出ない前提で、根気強く取り組まないといけないってことですね。

牛歩の構えが必要のようです。

工藤校長
工藤校長
子供達の自律性の無い様子を見ると、実は保護者自身も「私のせいなんじゃないか」と自己否定に走ってしまいがちになります。
親の方も自己否定の心理になっちゃうの、めちゃ分かります…
工藤校長
工藤校長
自己否定・他者否定のマインドセットがある状態で子供達に関わるのは、すごく危険です。まずは、保護者の皆さんは、ありのままの自分を受け入れてあげてほしいと思います。

「ありのままの自分を受け入れる」ということは、「今の状態は今の状態としてまぁ良し!」と、まずは自分をハグしてあげる気持ちになるってことですかね。

その上で、「さぁ、ここからどうしていこう?!」と考えていくステップの刻み方が重要ということ。

自律性奪還に向けた取り組み方法まとめ

  • 自律性の奪還は牛歩の構え(=ゆっくり取り組もう)
  • 親自身もありのままの自分を受け入れるところからスタート
  • 3つの言葉を使ってリハビリ

ちなみに、3つの言葉のリハビリは、自分自身(=親自身)へのセルフコーチングにも大変良いと感じます!

大人の自律性と当事者意識を高めていくことも必要ですから、私も自分自身に3つの言葉のリハビリをしながら、自分の自律性と当事者意識の方も高めていきたいと思います。

 

本日も、ぱぱままSTARTUP(パパママ スタートアップ)のブログを最後までお読みくださってありがとうございました〜!!!

ABOUT ME
森田 亜矢子
子育てマーケター/マザーズティーチャー/TCS認定コーチ/企画ディレクター/ラーニングファシリテーター/2児のママ
\子育てを通じて自分をアップデート/

ぱぱままSTARTUPは、子育てを通じてパパ・ママの自己変革&自己成長をサポートするメディアです。

子育てを通じて自己変革&自己成長するための思考術を、体系的に学びたい方に向けたプログラムを用意しています。子育ての悩みも解決しますので、ぜひ詳細をご覧ください!

プログラム詳細を見る